シロ③2023/04/09


 酒が胃にくる年ごろなので最近は液キャベを飲むことにしている。二日酔いの気持ち悪さはアルコールのなんかよくわからん成分によってもたらされるものだとばかり思っていたけど単なる胃もたれだったらしい。液キャベを飲むと途端に回復する。
 しかしいかんせん味が悪い。飲んだことは無いが鬼の胆汁みたいな味がする。二日酔いってだけでかなり最悪な気分なのにそこに追い打ちをかけるように最悪な味がする。「爽やかな香りと苦味で胃スッキリ!」じゃないんだよ。爽やかな香りと苦味が最悪なマッチングで吐きそうだよ。この液キャベこそ良薬口に苦しを体現している。
 液キャベの瓶は小さいからカバンの中に入りっぱなしになっていてもあまり困らない。困らないことって後回しになりがちだ。そうやって先延ばしにしてきた結果、カバンの中に四本の液キャベの瓶が入っている。
 人間性を表している。

 

 こないだの通話で「ミニマリストは欲求を効率化している」みたいな話をどっかで読んだみたいな話を氷炭さんがしてくれた。「だからきっと服をたくさん持っているミニマリストもいるはずだよね」とも言っていた、と思う。その前に「捨てることに快楽を覚えるのはミニマリストじゃない」みたいなことも言っていた、気がする。全てが曖昧。
 自分の鉄板みたいなものをつい五年ぐらい前に見つけた。髪型はこの長さが一番似合っているとか、上の服はこの形でこの色が一番似合うとか。
 常に一番似合っていたいわけだから、ずっと髪型も同じだし上の服は黒の開襟シャツばかり買っている。「遊ぶ」みたいなことが無くなった。このおかげで「この服自体は可愛いけどあんまり似合わないんだよな」って箪笥の肥やしになっていく、みたいなことが少なくなった。
 こういうことが「欲求の効率化」みたいなことなのかなと思って……ずっと黒シャツと可愛いボトムスのルーティンにするのが「正解」みたいな。そう、ずっと「正解」にしておきたい、みたいな。
 そのうち正解に拘らなくなってぱっと見掛けた好きな服を気軽に買うようになるんだろうか。昔はそうだった気がする。

 

 交換日記が回ってくるのがはやいよ! いやいいんだけど。書きな、好きなだけ。
 字書きやっぱ書きたいこと好きなだけ書きたいんだろうにお題になると筆が止まるのなんでだろう。よろしくテツアンドトモ。

 

 最近のおすすめは「反トランス差別ZINE われらはすでに共にある」 https://amzn.asia/d/8vkj4Zv です。紙の方は完売していてkindle版だけになっています。トランス当事者の方々が自分の話や知っていることを書いてくれている超良本なのでぜひ。一本一本が短いので通勤とか隙間時間で読めちゃいます。
 引っ越してから家の近くに素敵な店が多くてよく飲み歩いているんですが、最近その中で出会った人と仲良くなり、おすすめして貰った「それでも女をやっていく」 https://amzn.asia/d/co4xEo9 もかなり面白いので貼っておきます。まだ途中なんだけど。